建設業振興基金は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者・技能者に代わって行政書士が登録を申請しやすくするため、登録申請書を改定して代理で申請する行政書士の記名・押印欄を設けた。行政書士が登録手続きに関与しやすくし、登録からカード発行の期間短縮、事業者の事務負担の軽減を図るのが狙いだ。
CCUSに登録した事業者は、所属技能者の登録を「代行申請」することができる。ただ、建設業者ではない行政書士には事業者登録が認められていないため、自ら事業者として代行申請を行うことはできない。
ただ、事業者の依頼を受けた行政書士がCCUSの登録申請を「代理」で行うことはできる。このため、行政書士が「代理」で登録手続きに関与できることを明示する目的で、郵送・窓口申請の登録申請書に行政書士の氏名・押印欄を設けた。
CCUSの技能者登録では、申請時の不備の発生率が90%を超えており、振興基金は不備の発生率を50%以下に抑え、登録手続きの期間短縮を図る方針。代行申請する技能者数が多い事業者は、申請の事務作業の負担が重くなる課題もある。
このため、振興基金では3月、日本行政書士会にCCUSの普及促進への協力を要請。建設業許可や経営事項審査の申請に携わり、建設業に関わりの深い行政書士がCCUSの登録手続きに関与しやすくすることで、正確な登録手続き、事務負担の軽減、登録申請からカード発行までの期間短縮につなげる。
提供:建通新聞社