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2019/04/04

建設業、6割の企業が「職業能力評価」実施

 厚生労働省は、企業・事業所と労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的として実施している能力開発基本調査」の2018年度調査の結果をまとめた。「正社員に職業能力評価を実施している」建設業の事業所の割合は59・9%、「正社員以外に実施している」事業所の割合は38・1%だった。建設業の事業所のうち64・4%が「職業能力評価の取り組みに問題を感じる」と答えた。
 建設業の事業所のうち「正社員に計画的なOJTを実施した」と回答したのは67・7%、「正社員以外に実施した」と回答したのは19・1%だった。一方で「正社員にOFF−JTを実施した」と答えた建設業者は85・0%で、「正社員以外に実施した」との回答は33・1%だった。
 建設業の事業内職業能力開発計画を作成状況は「全ての事業場で作成している」が17・5%、「一部の事業場で作成している」が8・4%で、「いずれの事業場においても作成していない」が73・9%だった。不明が0・3%あった。
 職業能力の開発や向上などについて相談に応じたり、助言したりする「キャリアコンサルティングを行う仕組みが「正社員に対するものがある」とした回答が46・2%、「正社員以外に対するものがある」とした回答が25・9%あった。
 また、「技能継承に問題がある」と答えた建設業が79・9%あった一方で、「技能継承の取り組みを行っている」と答えた建設業も91・4%あった。
 人材育成の問題点として挙げられた回答の中で、最も多かったのは「指導する人材が不足している」(54・4%)。「人材を育成しても辞めてしまう」(53・5%)、「人材育成を行う時間がない」(47・8%)、「鍛えがいのある人材が集まらない」(28・8%)―などがこれに続いた。
 職業能力評価の取り組みの問題点についても尋ねたところ、最も多かったのは「全部門・職種で公正な評価の設定が難しい」(73・6%)という答えで、「評価者の評価内容にばらつきが見られる」(53・1%)、「評価者の負担が大きい」(29・0%)―などの回答もあった。