外国人材の新たな在留資格「特定技能」を活用し、在籍する全ての外国人建設就労者に日本での就労を継続させたいと考えている受け入れ企業が全体の7割を超えたことが、国土交通省の調べで分かった。特定技能、外国人建設就労者、技能実習のいずれかの制度で外国人材を受け入れる意向のある企業は、全体の9割以上いた。
この調査には、2020年度までの時限措置である外国人建設就労者受入事業の特定監理団体139団体、受け入れ建設企業736社が回答した。
4月に創設される特定活動は、技能試験(日本語能力を含む)の合格者が取得できる新たな在留資格。ただ、日本の建設現場に従事した経験のある外国人建設就労者と技能実習修了者は試験に合格しなくても在留資格を得ることができる。
全ての外国人建設就労者に特定技能の在留資格を取得してもらい、日本での就労の継続を希望する受け入れ企業は全体の75・8%いた。技能実習生についても、63・0%の受け入れ企業が全ての技能実習生に特定技能を取得してもらい、就労を継続するよう求めている。
今後の外国人材の受け入れに関する設問には、技能実習、外国人建設就労者、特定技能の「全ての制度を活用したい」と回答した受け入れ企業が41・1%と最多。次いで多かったのは「技能実習・外国人建設就労者の終了後に新たな在留資格を活用したい」の25・1%だった。一方、「技能実習・外国人建設就労者を中心に受け入れたい」と特定技能の活用を考えていない受け入れ建設企業も20・3%いた。
外国人建設就労者の賃金形態で最も多かったのは月給制の46・6%。賃金の平均値は22万1343円と、技能実習2号の16万8201円、同3号の19万2562円よりも高い傾向にある。この他、特定監理団体の71・4%が新たな在留資格制度の「登録支援機関」としての活用を希望していることも明らかになっている。
提供:建通新聞社