自民党国土交通部会は3月5日、建設業法・入札契約適正化法の改正案を了承した。12日までに自民党内の手続きを終え、15日にも閣議決定する見通しだ。改正案には、工期の適正化、建設業許可基準の見直し、技術検定の再編などを盛り込む。政令で定める改正案の施行期日は1年6カ月以内とするが、技術検定再編の関連は公布後2年以内とする。
建設業法・入契法の改正案は、同日に開かれた公明党国土交通部会でも了承され、与党の了解を得られる見通しが立った。
建設業の働き方改革を促進するため、中央建設業審議会が工期に関する基準を作成し、著しく短い工期による請負契約を禁止する。違反した注文者(発注者、元請け、上位下請け)に対する勧告制度も創設する。
建設業許可の基準を見直し、社会保険加入を許可の要件にする。経営業務管理責任者の配置は許可の要件から廃止し、企業全体として経営管理責任体制を求める。
技術検定の再編では、現在の学科試験を「1次試験」、実地試験を「2次試験」に見直し、1次試験合格者に与える「技士補」の資格を新設する。1級技士補の有資格者は「監理技術者補佐」として現場配置することを認める。監理技術者補佐を配置すると、監理技術者の専任義務を緩和し、監理技術者が複数の現場を兼務できるようにする。兼務できる現場の数は別途政令で定める見通しで、当面2カ所までを認める方向で検討する。
提供:建通新聞社