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2019/01/29

通常国会に建設業法・入契法改正案

 政府は1月28日に召集された通常国会に58法案を提出する。国土交通省は、建設業法と入札契約適正化法の一体で改正する法案を提出し、適正工期の推進、建設業許可要件の見直し、技術検定試験の再編などを目指す。建築物省エネ法改正案では、省エネ基準への適合義務を延べ300平方b以上の中規模非住宅に拡大する。公正取引委員会は課徴金減免制度の見直しを柱とする独占禁止法改正案を提出する。
 長時間労働の是正、処遇の改善、生産性向上、地域建設業の持続性確保を柱として、建設業法と入契法を一体で改正する。
 建設現場の長時間労働を是正するため、「工期に関する基準」を設けた上で、受注者・発注者の双方に適正な工期を設定する責務を位置付ける。受注者には見積書に請負代金とともに工期を記載することや、施工の日程と時間帯を定めて契約するよう求める。不当に短い工期を設定した注文者(発注者、元請け、上位下請け)に対する勧告制度も創設する。
 建設業許可要件を見直し、社会保険未加入企業に許可・更新を認めない仕組みを構築。技術検定を1次試験・2次試験に再編し、1次試験の合格者に与える「技士補(仮称)」の資格を創設する。1級技士補の配置を条件に監理技術者の専任義務を緩和する。入契法には公共工事の発注者が取り組むべき事項として「施工時期の平準化」を新たに位置付ける。
 建設業法・入契法の改正とともに、自民党の「公共工事品質確保促進議員連盟」(品確議連)は品確法改正案の提出も検討している。
 建築物省エネ法改正案では、これまで延べ2000平方b以上の大規模非住宅に求めていた省エネ基準への適合義務を延べ300平方b以上の中規模非住宅に拡大。延べ300平方b未満の小規模住宅・非住宅では、建築士に省エネ基準適合の適否を説明する義務を新たに課す。
 独占禁止法改正案では、公取委の調査に自主的に協力した事業者に対する「課徴金減免制度」(リーニエンシー)を見直し、同制度の適用事業者数の制限を撤廃したり、違反被疑事業者が自主的に提出した証拠の価値に応じて課徴金を減額する。

提供:建通新聞社