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中央ニュース

2019/01/09

円滑な事業承継を支援 19年度に相談窓口

 国土交通省は、後継者不足に悩む中小建設業の円滑な事業承継を後押しする。2019年度に中小建設業向けの相談窓口を設け、専門家によるコンサルティング支援を実施。事業承継や経営力向上に向けた対策を提案する。経営者として5年以上の経験が必要な「経営業務管理責任者(経管)」の配置要件も見直し、
若手経営者が事業を引き継ぎやすい環境を整える。
 建設業の倒産件数は、リーマンショック後の09年度をピークに減少傾向にある一方、後継者のいない経営者が休廃業・解散を選択するケースが増加傾向にある。
 国交省は19年度、中小建設業が抱える事業承継に関する課題や要因、背景などの事前調査を行い、改善方策を検討。中小企業診断士などの専門家による相談窓口を設け、後継者確保や収益力のアップにつながる改善策を提案する。19年度当初予算案に必要経費1000万円を新規で計上した。
 合わせて、法制度の見直しによって事業承継を円滑にする。建設業許可の要件である経管には、許可の対象となる業種での取締役や支店長・営業所長としての5年以上の経験が必要。このことが、経験の乏しい若手経営者に事業を引き継ぐ上での障壁にもなっている。
 国交省は、建設業法を改正し、廃止も視野に入れた経管の配置要件見直しを検討。さらに、後継者が見つからず、企業合併を選択する企業の建設業許可手続きを円滑化することも検討している。

提供:建通新聞社