政府が年内に閣議決定する2018年度第2次補正予算案のうち、国土交通省関係分が明らかになった。「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための緊急対策」の6323億円、「その他喫緊の課題への対応」の2589億円、「中小企業・小規模事業者に対する支援」の2億円(いずれも国費ベース)の3本柱で編成。国庫債務負担行為(ゼロ国債)にも757億円を確保する。
13日に開かれた自民党国土交通部会に報告した。政府の18年度第2次補正予算案は19年度当初予算案とともに12月21日にも閣議決定する。
政府は、今夏に発生した自然災害の被害状況を踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための緊急対策を3カ年で実施するとしており、初年度の対策費を18年度第2次補正予算案に盛り込む。
国交省は、18年度第2次補正予算案にこの緊急対策の関連で6323億円を措置。西日本豪雨での大規模な浸水・土砂災害による被害を踏まえ、河川堤防の強化対策と嵩上げ、樹木伐採・河道掘削、砂防堰堤の整備、遊砂池の整備などに1548億円を計上する。
土砂災害が幹線道路の通行止めを招いたことを教訓に、道路法面・盛土対策、道路拡幅などの対策に1266億円を配分。全国の主要港湾で実施するコンテナ流出対策や耐震対策に306億円を投じる。地方自治体が実施する緊急対策には、社会資本整備総合交付金の274億円、防災・安全交付金の2545億円で支援する。
西日本豪雨で被災した地域の災害復旧などの「その他喫緊の課題への対応」には2589億円を盛り込む。このうち1051億円を、今夏の大規模災害で被害を受けた公共土木施設の災害復旧事業に割く。国土強靱化や生産性向上に貢献する新技術の実装を加速させる「革新的社会資本整備研究開発推進事業」への50億円、「建設業の担い手確保対策」への3億円などもこの中に盛り込んでいる。
提供:建通新聞社