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2018/11/21

建設業のやりがい向上 国交省が検討委

 国土交通省は、建設現場の環境改善や魅力発信につながる施策を検討する「建設現場で働く人々の誇り・魅力・やりがい検討委員会」を立ち上げ、11月20日に初会合を開いた。技術者・技能者の氏名を記載した工事銘板の設置、直轄現場で採用している「快適トイレ」、技術者・技能者の表彰制度などの施策の強化を検討。技術者・技能者がやりがいを感じられる現場環境を実現させ、担い手の確保にもつなげる。
 初会合の冒頭、五道仁実大臣官房技術審議官は「大規模災害が頻発する中で、建設関連産業は災害の現場、復旧・復興の第一線で活躍している」と強調した上で「技術者、技能者のやりがい、誇り、魅力というテーマを正面から取り上げ、可能なものはすぐにでも実行に移したい」と続けた。検討委には、有識者や建設業団体が参加。2019年6月までに今後の取り組み方針や具体的な施策を提言する。
 国交省は初会合で、高齢化が進み、担い手確保が喫緊の課題となる一方、長時間労働や賃金水準は他産業と比べて低い建設業の現状を説明。その上で、建設現場の生産性を高めるi−Construction、女性も利用しやすい「快適トイレ」の設置、工事銘板の設置といった現在進めている施策を報告した。
 携わった技術者の氏名を記載し、完成したインフラに設置する工事銘板については、現在のコンクリート構造物から法面工などに対象を拡大したり、銘板に記載する技術者を下請けの技術者に拡大する考えを示した。
 全国建設業協会(全建)は、災害対応に携わる建設業を地域にアピールするため、各都道府県協会に配布している「統一ベスト」について説明。全国建設業共同組合連合会は銘板設置の取り組みを拡大させる「銘板設置拡充プロジェクト」などを紹介した。

提供:建通新聞社