建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は11月15日、2018年度全国大会を東京都内で開催した。今年のテーマは「働き方改革に取り組み専門工事業〜変わりゆく現場“夢と希望”を求めて〜」。AIやIoTをはじめとした新たな技術を活用したイノベーションと生産性向上、働き方改革が求められている中で、専門工事業が総合工事業とともにこれらの課題に向き合い、国民の安全・安心とわが国の国際競争力の維持・発展に尽くす決意と覚悟をアピールした。
冒頭、あいさつに立った才賀会長は「このままでは建設業に担い手がいなくなり、衰退してしまう」との強い危機感を示した。その上で、「若者に建設業で働きたい、と言ってもらえる専門工事業を目指さなければばらない」とも述べ、「建設キャリアアップシステムの定着・普及、週休2日制の実現、若手技能労働者の育成などに、総合工事業、専門工事業、労働者が一体となって取り組んでいく」必要性を強調した。
来賓を代表してあいさつに立った塚田一郎国土交通副大臣は「建設業は人材で成り立つ産業」との認識とともに、建設キャリアアップシステムの普及や適正工期設定ガイドラインの定着など、専門工事業の持続可能性を高める取り組みをさらに強化していく考えを示した。
日本建設業連合会(日建連)の山内隆司会長は、「建設業の働き方改革は、暮らしの安全・安心と経済の発展という国民の負託に応えていく上で、極めて重要なテーマだ」と指摘。建設キャリアアップシステムの普及に向けた取り組みを強力に進める考えを述べた。また、「建設業の働き方改革は元請けと専門工事業の連携なしには成り立たない」とも話し、建設業界が一致団結してこの重要課題に取り組もうと呼び掛けた。
全国建設業協会(全建)は、近藤晴貞会長に代わって出席した伊藤淳専務理事があいさつ文を代読。「担い手確保は喫緊の課題だ。総合工事業と専門工事業の垣根を越えて、同時に官民が力を合わせて、一致協力して推進していこう」とのメッセージを伝えた。
提供:建通新聞社