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2018/10/25

リニア談合で有罪判決 法令順守徹底を要請

 国土交通省は10月23日、リニア中央新幹線工事をめぐる独占禁止法違反で大手ゼネコン2社に有罪判決が下ったことを重くみて、法令順守の徹底を要請する事務次官名の通知を建設業団体109団体に送った。通知では、今回のような法令違反が「社会資本整備の担い手としてわが国経済の発展を支える建設業界に対する国民からの信頼を損なうもの」として、会員企業の役員・従業員にまで法令順守の意識を浸透させるよう求めた。
 建設業団体当てに国交省が事務次官名の通知を送るのは、名古屋市営地下鉄工事の独禁法違反を受けた2007年3月の通知以来11年ぶり。
 通知では、リニア中央新幹線工事をはじめ、建設業者が刑事責任を問われる法令違反が近年少なからず発生していると指摘した上で、法令順守の徹底が「企業が社会的使命を果たしていく上で最重要の責務」と強調。
 社会資本整備という公共性の高い役割を担う建設業が「国民からの信頼に立脚した建設産業」であるとして、各企業の役員・従業員まで法令順守の意識が浸透するよう、体制の確保と取り組みの徹底を求めた。
 JR東海が発注したリニア中央新幹線工事をめぐる独禁法違反では、東京地裁が22日に大林組と清水建設に罰金判決を言い渡した。ただ、同じく独禁法違反で起訴された大成建設と鹿島の2社は公判前整理手続きを行っている段階にある。

提供:建通新聞社