国土交通省は10月23日、光陽精機が製造し、川金コアテックが出荷していた免震・制振オイルダンパーで試験値の改ざんがあったと発表した。出荷先は教育施設や事務所など93件で、顧客との契約で許容されている範囲に試験値が収まるよう、検査データを書き換えて出荷していた。免震ダンパーは大臣認定の基準値には適合しており、制振ダンパーは大臣認定を取得していない。
KYBとカヤバシステムマシナリーの検査データ改ざんを受け、社内調査によって試験値の書き換えが判明した。両社は不適合製品が設置された建築物について、設計事務所に依頼して免震・制振性能への影響を早急に確認し、顧客との契約に不適合な製品については、顧客の意向を踏まえて対応するとしている。
国交省は同日付で、原因究明や再発防止策、所有者の安心の確保に責任を持って対応するよう両社に指示。合わせて、免震ダンパーなどの大臣認定取得事業者88社に対し、年内を期限に進めていた実態調査のうち、社内調査の結果を今週中に提出するよう要請した。
提供:建通新聞社