国土交通省の「専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会」は、専門工事業の企業評価制度についての中間報告をまとめた。評価制度は、建設キャリアアップシステムに蓄積される技能者の就業履歴・保有資格を活用し、専門工事企業の施工能力を見える化する仕組み。国交省は11月にワーキンググループを設置し、各企業が支払う手数料、評価項目、評価基準など、評価制度の詳細を詰める。
2019年4月に運用を開始する建設キャリアアップシステムには、技能者の保有資格・就業履歴情報が蓄積される。これらの情報を活用した技能者の能力評価制度を構築。技能者の能力評価に合わせ、専門工事業の評価制度も構築し、高いレベルの技能者を育成・雇用する企業が市場で評価されるよう、専門工事業の施工能力を見える化する。
中間報告では、評価制度の運営主体を専門工事業団体とするよう提言。国交省が定めるガイドラインに沿って各団体が制度を運用することで、専門工事業の職種別の特性を反映させる。
評価項目には、必須の共通項目として「財務状況等」「建設技能者の人数」「施工実績」など、各団体が業種ごとに定める選択項目に「協力会社」「建設技能者の定着率」などを盛り込むよう求めている。「建設技能者の人数」には、建設キャリアアップシステムの登録人数、技能レベルごとの人数を示す。
国交省は、今回の中間報告を踏まえ、WGで制度の詳細を検討する。18年度末までにガイドラインをまとめ、19年度に制度の運用を開始する。
提供:建通新聞社