トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2018/10/09

簡易型河川カメラ 早期実装目指す 国交省

 国土交通省は、革新的河川技術プロジェクトにより開発中の簡易型河川監視カメラについて、2018年内の開発完了を目指す。山間部や中小河川に配備し、降雨時の河川情報を切迫感とともに伝えることで、水害からの逃げ遅れを防ぐ。西日本豪雨など相次ぐ災害の発生を受けて全国で行っている重要インフラの緊急点検結果を踏まえ、設置規模・箇所などを今後整理。中小河川の管理者である都道府県や政令市の職員を対象とした現場見学会も予定しており、機能をアピールしていく。
 簡易型河川監視カメラは、ズームや首振りなど従来の河川監視カメラが備えている機能を省くことで低コスト化。1台当たりの本体価格は無線式が30万円以下、有線式が10万円以下を目指している。堤防上に設置する場合、費用は1カ所につき約200万円を想定。本体価格が約350万円になることもある従来の監視カメラと比べ、コストの大幅な圧縮を見込む。
 開発時の主な仕様は、5年程度の連続使用▽ワイヤレスでの静止画像・動画転送▽インターネット経由の画像閲覧―。開発は、異なる強みを持つ複数企業が連携する「オープンイノベーション」により進めており、通信やカメラ、画像圧縮などを手掛ける企業19グループが参加している。
 同省の革新的河川技術プロジェクトではこれまでも、従来の水位計から大幅にコストを圧縮した危機管理型水位計などを開発。既に全国で配備が進んでいる。
 自治体向けの現場見学会を、11日に埼玉県、17日に北海道で開く。2日間で31団体54人が参加する予定だ。

提供:建通新聞社