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中央ニュース

2018/09/27

生コン情報の電子化 直轄4〜5件で試行

 国土交通省と日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は、現場打ちコンクリートの生産性を高めるため、生コン情報の電子化を試行する。日建連の会員企業が受注する直轄工事4〜5件で、生コンの出荷や打設状況をクラウド上で関係者が共有。「戻りコン」の削減に加え、出荷側と施工側の伝票作成時間の削減、発注者の監督・検査の効率化を図る狙いがある。
 生コンの出荷・到着・打設などの状況は電話・無線で伝達されるため、生コン車の配車が最適化されず、規定時間を超過した「戻りコン」が発生してしまう。また、工事終了後の伝票整理は手作業で行われるため、残業による長時間労働につながっているとの指摘もある。
 試行工事では、生コン工場が管理する出荷システムと、施工会社が保有するコンクリート打設管理システムをクラウド上で共有し、出荷側と施工側のコミュニケーションを円滑化。従来方式と比較し、電子化する際の課題を検証する。発注者の監督官らもコンクリートの各種試験を動画でリアルタイムで確認し、立ち会い業務を簡素化する。
 試行工事の結果は、国交省や関係団体でつくる「コンクリート生産性向上検討協議会」に19年度末にも報告し、本格導入に向けた検討に生かす。JIS規格がある伝票の電子化も検討し、将来的なペーパーレス化を目指す。

提供:建通新聞社