国土交通省は、建設業許可業者を対象に社会保険加入、法定福利費・賃金支払いの状況を調査する。無作為で抽出した許可業者約2万3000者に9月28日からウェブアンケート形式で回答を求める。雇用する労働者の社会保険加入状況に加え、元請け・下請けの属性別、公共工事・民間工事の工事種類別で、直近1現場の賃金と法定福利費の支払い状況を回答してもらう。注文者(発注者、元請け、上位下請け)に対する請負代金内訳書の活用状況も聞く。
昨年度に続く2回目の調査。無作為抽出した許可業者に調査票を送付し、調査票に記載されたURLアドレスからインターネット上での回答を求める。回答に必要な時間は10〜15分程度。調査に協力した企業への特典として、社会保険加入に積極的に取り組むことをアピールできるロゴマークをダウンロードできるようにする。回答期限は10月19日。
調査では、企業規模や主な発注者(公共・民間)、雇用する技能労働者の社会保険加入状況を回答した上で、直近の1現場を選んで賃金と法定福利費の支払い状況を答えてもらう。
賃金については、直接雇用する技能労働者の平均賃金を職階別(職長、班長、その他)に聞く。2017年7月以降の賃金改定の有無、改定率についても回答してもらう。
法定福利費の支払いに関しては、法定福利費を内訳明示した見積書の活用状況▽見積書に明示された法定福利費の支払い状況▽発注者からの法定福利費の受取状況―などを聞く。昨年7月改定の標準約款に盛り込まれた請負代金内訳書の活用状況も答えてもらう。
調査結果は、今冬に開く「建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会」に報告する。調査で把握した賃金・法定福利費支払いの実態は、今後の社会保険加入対策や技能労働者の処遇改善を後押しする施策に反映させる。
提供:建通新聞社