経済産業省は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)に基づく事業用太陽光発電の売電価格を、2020年代半ばに現行の半額に引き下げたい考えだ。発電設備や工事費などのコストダウンを加速することで、従来の目標よりも早期に価格を引き下げることが可能になるとみている。住宅用太陽光発電については、FIT制度からの自立を促す。
同省は12日に開いた審議会で、18年度に1`ワット時当たり18円となっている事業用太陽光発電(10`ワット以上2000`ワット未満)の平均調達価格を、22〜24年度に8・5円にまで引き下げるとする方向性を提示した。1`ワット時当たり10円未満のコストで太陽光発電事業を実現しているトップランナーの動向を踏まえ、さらなるコストダウンが可能と指摘。低価格パネルの調達や、自社での設計・施工による、中間マージンの削減といった取り組み事例も示した。
住宅用太陽光発電(10`ワット未満)については、1`ワット時当たり26円という現行の価格を、25〜27年度にも11円に引き下げるとした。蓄電池の使用などを通して自家消費を促し、FIT制度からの自立を促していく。
提供:建通新聞社