東日本高速道路会社は、i−Constructionを調査設計分野で推進するため、道路詳細設計などにBIM/CIMを導入する。3次元モデルの設計成果は、ICT活用工事に生かす。また、道路や橋梁などの設計委託に際し、プロポーザル方式による発注を標準とする。8月27日に、建設コンサルタント会社を対象として初めて開いた「調査・設計業務の品質確保・向上のための説明会」で明らかにした。
BIM/CIMによる設計は、道路詳細設計と、パーキングエリアやスマートインターチェンジなどの連絡施設の詳細設計に適用する。地形情報を設計者自身が作成することで、現状をより良く把握した上で設計に生かすことができるとした。こうした施策を通じて、施工時の手戻りを削減する「フロントローディング」を推進する。
同社発注工事ではこれまでも、ICT活用に取り組んできたが、設計段階から3次元モデルを導入することで、施工時の3次元データ作成も容易になるとした。
また、説明会では、高速道路事業の調査・設計業務全般について、改正品確法の趣旨を踏まえ、「技術力による受注者選定を第一とする考え方」を説明。技術的に高度な委託業務のうち、必要な構想力・応用力・知識が「非常に大きい」トンネル補強設計や橋梁耐震補強設計については、プロポーザル方式のうち総合評価型を適用する。また、橋梁設計や道路設計、トンネル補強地質調査などについて、技術者評価型のプロポーザル方式を適用するとした。
提供:建通新聞社