国土交通省は、2017年に策定した新下水道ビジョン加速戦略のフォローアップに向けて、初回の有識者会合を開いた。気候変動に伴う外力増加への対応など、同戦略に基づく具体的な施策の取り組み状況を報告した。19〜20年度にもフォローアップ会合を開き、施策の追加・修正の必要性を検証。その上で20年度にも加速戦略を見直すとした。
加速戦略では、防災・減災や官民連携の推進、マネジメントサイクルの確立など、八つの重点項目を設定。21日の会合では、重点項目に基づく個々の施策について、施策の進捗(しんちょく)と今後の予定を報告した。
防災・減災関連では、西日本豪雨を契機として、気候変動に伴う外力増加への対応を検討するとした。18年度内にも具体化へ議論を開始する。
官民連携に向けた取り組みでは、コンセッション事業の継続が困難になった場合の対応策や、上下水道一体型など他インフラとの連携による官民連携の促進策について考えるとした。
また、汚水処理システムの最適化に向けて、汚水処理事業のリノベーションを推進。処理場の集約再編に合わせた地域のエネルギー供給拠点化といった施策を検討する。
マネジメントサイクルを確立するため、下水道台帳や維持管理情報のデータベース化に向けて中小市町村に対する技術的支援も考えている。
提供:建通新聞社