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2018/08/10

設備投資計画、非製造業7年連続で増加

 日本政策投資銀行(DBJ)が資本金10億円以上の大企業を対象に行った2018年度設備投資計画調査(18年6月25日現在)の結果から、全産業の国内設備投資額が21・6%の大幅増となる見込みであることが分かった。製造業は前年度比27・2%増で5年連続、非製造業は18・5%増で7年連続の増加。このうち非製造業は、運輸、不動産で都市機能拡充に向けた投資、卸売り・小売りは人手不足に対応した店舗投資、サービスでは訪日客の取り込みなどを目的としたインバウンド対応投資がそれぞれ続くとみている。
 調査結果を見ると、非製造業をけん引するのは運輸関連や不動産。運輸は鉄道の高速化やロジスティクス(物流)施設整備、不動産は東京都心部を中心とした再開発や、安全防災対策など都市の再生・高機能化への投資がそれぞれ継続。サービス分野では20年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据えたホテル、テーマパークの投資も継続する見通しだ。これらの設備投資に加え、人手不足対策としての省力化投資に前向きなコンビニや物流などが非製造業の設備投資を下支えする見込みだ。
 ただ、いずれの産業も計画の見直しや工期の遅れなどによって当初計画が下振れする傾向がある。
 例えば、16年度の当初計画で10・9%増としていた全産業の増減率の実績は1・6%増。当初計画で8・8%増としていた非製造業の実績は0・2%増だった。
 米国・中国・欧州・中東産油国などの政治・経済をめぐる状況変化や、原油・資材価格および為替の動向は、全産業にとってリスクにもなることから、18年度の設備投資計画も年度途中で下方修正される可能性がある。

提供:建通新聞社