7月豪雨緊急ルポ 岡山県建設業協会の災害対応B
■資機材の確保策など話し合いを
市街地から水が引き始め、やや落ち着きを取り戻したと思った瞬間、その爪痕は鮮明になり、今回の被害の大きさをまざまざと見せつける。災害復旧にはこれから多くの時間と労力を要するだろう。
7月11日には安倍晋三総理大臣が岡山県を視察し、甚大な被害状況を目の当たりにした。避難場所も訪れ、生活必需品や仮設住宅などの確保にしっかりと取り組んでいくことを約束。また、伊原木隆太岡山県知事からの要望も受け、「財政措置をしっかりと講じる。財政上でちゅうちょすることのないように安心して応急・復旧対応に当たってほしい」と県には呼び掛けた。
今回の災害応急復旧には県建協からは6支部・延べ124社が活動に当たった。応急対応の難しさが露呈する一方、自身が被災しながらも地域のために駆けずり回る建設業の頼もしさも再確認できた。
「今回の大災害を教訓に、国や県とも協議し、資機材の確保策や応急復旧現場へ急行する方法などをしっかりと話し合いたい」としている。国からの激甚災害の指定を受け、これからは本格的な復旧活動が始まる。災害協定での一連の活動について、また今後の協会の役割として荒木会長は「今回の大災害をもたらした線状降水帯等による豪雨災害など、新しいタイプの災害が今後も増えるものと予想される。こうした災害に際しても、被害を最小限に食い止める手立てを、今回の大災害を教訓として行政とも十分に協議し検証しておく必要があると考える」と語った。
普段の暮らしを一刻も早く取り戻すため、建設業の技術と経験がこれからますます地域人々にとっても必要とされるだろう。(おわり)