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中央ニュース

2018/08/07

民間発注工事 事業者選定の円滑化へ

 国土交通省は、民間工事の事業者選定の在り方を話し合う「民間工事の契約等に関するワーキンググループ(仮称)」を立ち上げる。公共工事と異なり、発注手続きに法令上の定義がない民間工事で、小規模な民間発注者の支援強化、コンプライアンスの確保などをテーマに議論し、円滑な発注準備、事業者選定に向けた枠組みを整える。
 WGは、中央建設業審議会・社会資本整備審議会の基本問題小委員会に設置する。6月に同委員会がまとめた提言では、民間工事の「契約自由の原則」を前提としつつも、今後は円滑な工事発注や適正な施工を目指して民間工事の契約について検討する必要性を指摘していた。
 公共工事では、発注準備から事業者選定に至るまで、品確法、会計法、地方自治法、入札契約適正化法に基づくルールがあり、各発注者は基本的に法令に沿って統一的に事業者を選定する。しかし、民間工事では各発注者の個別判断で事業者を選定するケースが大半だ。
 ただ、継続的に工事を発注する大企業などの民間発注者にはノウハウや技術力が蓄積しているものの、中小企業や個人には事業者の選定手続きに支援が必要なケースもある。法令を順守しない発注手続きが不祥事を招く恐れもある。
 国交省は、WGでの議論を踏まえ、民間発注者が発注準備、事業者選定の指標として活用できるガイドラインを作成し、円滑な工事発注と適正な施工に役立てたい考えだ。

提供:建通新聞社