国土交通省は7月23日に関係省庁や建設資材の関係団体を集めて開いた「建設資材需要連絡会合同会議」で、西日本豪雨の被災地で安定的な建設資機材の供給体制を維持できるよう、改めて協力を呼び掛けた。奥谷正大臣官房技術参事官は「熊本地震、九州北部豪雨の復旧に加え、東京五輪の関連工事も最盛期を迎えている。西日本豪雨の本格的な復旧工事に備え、官民で情報共有を図りたい」と訴えた。
合同会議は、建設資機材の需給状況を官民で共有するため、資材関係を所管する中央省庁(国交省、農林水産省、経済産業省)に加え、生コンクリート、採石、鉄鋼、アスファルト合材、砂利などの資材関連団体で構成。西日本豪雨を受けた23日の会合には、日本建設業連合会、全国建設業協会、日本道路建設業協会、建設産業専門団体連合会といった需要側の建設業団体、経済調査会、建設物価調査会も出席し、被災地の需給動向について意見を交わした。
国交省のまとめによると、18年度の主要建設資材の需要は▽セメント=前年度比2・7%増▽生コンクリート=1・6%増▽骨材=1・5%増▽木材=2・3%増▽普通鋼鋼材=2・2%増▽アスファルト=5%増―と、いずれも前年度の需要を上回る見通し。
西日本豪雨のインフラ復旧が本格化すると、需給のひっ迫を招く恐れもあることから、国交省は建設資機材を過剰に在庫として確保したり、買い占め行為に及ぶことがないよう、今月11日に建設業団体・資材関連団体に要請。こうした行為を確認した場合、地方整備局などに通報することを求めている。
提供:建通新聞社