国土交通省と日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は7月17日、意見交換会フォローアップ会議を開き、2018年度に対応策を議論するテーマを決めた。18年度は、工事書類の簡素化に向けて直轄工事と地方自治体工事における書式の統一化を検討。地方整備局が独自に進めている工程管理の有効性を確認し、他の地整に展開することも検討する。ガイドラインに沿った適切な設計変更についても話し合う。
フォローアップ会議では、毎年5〜6月に行われる地方整備局と日建連支部との意見交換会を踏まえ、年度末まで日建連本部と本省の実務者レベルで施策の具体化を話し合う。17日の会合では国交省の石原康弘大臣官房技術調査課長が直轄事業の生産性向上と働き方改革に注力する考えを示し、「日建連に業界をけん引する役割を担ってほしい」と期待感を示した。
18年度は、受発注者の負担軽減に向け業務の効率化をテーマに議論する。
具体的には、情報共有システム(ASP)や電子小黒板の普及、自治体工事との書類の統一化などを話し合う他、工程管理の適正化も検討する。関東地整では、入札公告時に概略工程表を公表しており、こうした地整独自の取り組みの有効性を確認して他の地整にも展開。適正な工期設定、週休2日の実現ににつなげる。
設計変更ガイドラインの各現場への浸透も18年度のテーマの一つ。
17日の会合では、日建連が発注者の指示書に「概算金額」が記載されないケースがあると指摘。概算金額を記載できないケースなどを事前に明示した上で、ガイドラインの運用を徹底する方針を確認した。
提供:建通新聞社