総務省がまとめた2017年就業構造基本調査の結果から、前回(12年)調査と比べ、有業者は179万2000人増加して6621万3000人に、無業者は163万1000人減少して4476万4000人となったことが分かった。男女別の有業率(15歳以上人口に占める有業者の割合)は男性が69・2%、女性が50・7%。前回調査と比べ、男性は0・4ポイント、女性は2・5ポイントそれぞれ上昇した。年齢階級別にみると、前回調査と比べ男性は特に「60〜64歳」「65〜69歳」で大きく上昇。女性は全ての年齢階級で上昇している。
15歳以上人口のうち育児をしている者は1112万人。このうち有業者は881万1000人、無業者は230万9000人。
年齢階層別にみると、男性は「30〜34歳」および「40〜44歳」の有業率が99・1%と最も高く、全ての年齢階級で90%を超えている。
一方、女性は70・9%の「45歳以上」が最も高く、次いで「40〜44歳」(68・9%)、「35〜39歳」(64・1%)などとなっており、前回調査時より、育児をしている女性の有業率は全ての年齢階級で上昇していることが確認された。
他方、介護をしている者の数は627万6000人で、うち有業者は346万3000人、無業者は281万3000人。男性の有業率は65・3%、女性は49・3%となっている。
年齢階層別にみると、男性で最も高いのは「55〜59歳」の87・8%。女性は68・2%の「40〜49歳」。前回調査の結果と比べ、介護をしている女性の有業率は「70歳以上」を除く全ての年齢階層で上昇。特に「40歳未満」と「40〜49歳」で大きく上昇していることも分かった。
この調査は、日本の就業構造を明らかにし、雇用政策や経済政策立案の基礎資料や学術研究の資料とすることを目的として5年ごとに実施しているもので、今回で17回目。調査は17年10月1日現在の状況について、約52万世帯の15歳以上の世帯員約108万人を対象に実施した。
提供:建通新聞社