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中央ニュース

2018/07/11

建設現場のデータ解析 労働生産性向上へ

 国土交通省は、建設機械・作業員の動きをデータ解析し、建設現場の労働生産性の向上につなげるプロジェクトを開始する。現場に従事する作業員、建機の位置・動きなどのデータをGPSやカメラによってデータで把握。分析結果から最適な施工計画を導き出し、省人化や施工時間の短縮につなげる。品質管理手法を改善するため、コンクリート・土工の施工データも解析する。建設企業、AI・ロボット関連企業など、異業種でつくるコンソーシアムを対象に7月11日から技術提案を求める。
 「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」として試行する。国交省、地方自治体、特殊法人の発注工事を受注している建設企業、AI(人工知能)・ロボット関連企業など参画したコンソーシアム(設立予定者含む)からの提案を7月11日〜8月10日に受け付ける。
 提案の審査後、9月上旬に10件程度を選定する。プロジェクトの必要経費は、国交省が5000万円を上限に委託経費として支払う。
 提案を求めるテーマは二つ。労働生産性の向上に向けては、まず建機・作業員の位置や動きをGPS・カメラでデータとして取得。データを解析し、作業員の省人化や施工時間の短縮を図った施工計画を立案する。ウェアラブル端末を使って作業員の心拍・体温を計測したり、工事目的物・仮設物の出来形をレーザースキャナで計測し、労働生産性の向上に生かすことも視野に入れている。
 一方、現在はサンプル試験で行っている品質管理手法を土木工事の映像などの連続データで代替するための提案も募る。連続データを使って試験方法、監督・検査の代替手法、書類の削減・簡素化などの提案を求め、現行の品質管理基準の改定につなげる。

提供:建通新聞社