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2018/07/04

政府 エネルギー基本計画を閣議決定

 政府は7月3日、エネルギー基本計画を閣議決定した。地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」の発効を踏まえ、エネルギー転換・脱炭素の方針を示す一方、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた取り組みの推進などをうたった。
 基本計画は、エネルギーの構成を再生可能エネルギーを現状の5%未満から最大24%に引き上げる一方で、原子力発電を20%〜22%にするなどとした2030年のエネルギーミックスの確実な実現を目指し、再生可能エネルギーの導入を促進するための取り組みをさらに強化する必要性があると強調。
 その一方で、12年7月に導入して以降、再生エネルギーの導入をけん引してきたFIT(再生エネルギー固定価格買い取り制度)による「18年度の買い取り費用総額が既に3・1兆円程度に達すると想定されている」などと指摘し、▽同制度の適切な運用と自立化を促すための制度の在り方の検討▽従来の系統運用の下で顕在化している系統制約の克服▽再生可能エネルギーの出力変動の調整力の確保▽低コスト化や設備廃棄時の対応など―長期安定的な主力電源として持続可能なものとなるよう、20年度末までに抜本的な見直しを行うとした。
 ネット・ゼロ・エネルギーを目指す取り組みについては、非住宅建築物については20年までに国を含めた新築公共建物などで、30年までに新築建築物の平均で、それぞれZEB(ネット・ゼロ・エルギー・ビル)の実現を目指していく。
 他方、住宅については20年までにハウスメーカーなどが新築する注文戸建て住宅の半数以上で、30年までに新築住宅の平均で、それぞれZEH(ネット・ゼロ・エルギー・ハウス)の実現を目指す―などとした。

提供:建通新聞社