国土交通省は、2018年度の建設投資が前年度比2・1%増の57兆1700億円と3年連続で増加するとの見通しを明らかにした。建設投資は、10年度の41兆9282億円を底に回復傾向にあり、18年度は02年度の投資額を上回る水準まで回復する。政府投資は0・1%増で横ばいになると見込んでいるが、民間投資は3・4%増と4年連続の増加となる見通しだ。
建設投資見通しは、国内の建設活動を出来高ベースで推計。建築物のリフォーム・リニューアル投資を加えた投資額は69兆2400億円と予測している。
政府投資には、17年度補正予算が出来高として上積みされるものの、0・1%増の23兆0600億円と横ばいで推移する。民間投資は3・4%増の34兆1100億円で、住宅建築投資が2・2%増の16兆3400億円、非住宅建設投資が4・6%増の17兆7700億円の内訳となる。19年10月の消費増税に伴う駆け込み需要の影響は小幅だとみている。
地域別の投資額は▽北海道=3兆0300億円(3・8%減)▽東北=7兆0900億円(12%増)▽関東=19兆9900億円(0・3%減)▽北陸=2兆8900億円(2・8%増)▽中部=6兆5800億円(3・6%増)▽近畿=6兆9400億円(5%増)▽中国=2兆9100億円(2・8%増)▽四国=1兆6300億円(前年度と同じ)▽九州=5兆2100億円(1・9%減)▽沖縄=9000億円(2・2%減)―となっている。
北海道、関東、九州、沖縄の3地域の投資が減少する一方、東北が建築・土木いずれもふた桁の増加となり、12%増と大幅に投資額を伸ばす見通しだ。
提供:建通新聞社