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2018/06/27

中小市町村では車依存に不安 国土交通白書

 中核市未満の市町村で暮らしを支える都市機能の不足や車依存に対する不安が大きい一方、三大都市圏の若者は地方移住に強い関心がある―。国土交通省がまとめた2017年度の国土交通白書では国民のそんな意識が浮かび上がった。同省は調査結果を踏まえ、都市機能の集約などによる持続可能な地域づくりや、地方移住・二地域居住など多様な住まいの在り方に対する支援策が求められているとした。
 白書は、国交省の施策全般に関する年次報告として同省がまとめたもの。今回は「大きく変化する暮らしに寄り添う国土交通行政」をテーマとして、約5000サンプルを対象にアンケート調査を行った。
 住まいの在り方に関する質問への回答では、地域を問わず住居の維持管理費用に対する不安が目立った。中核市未満の市町村では特に、公共交通が減り自動車がないと生活できない点や、徒歩圏内にスーパー・病院といった施設がない点を不安視する声が多かった。
 また、三大都市圏で暮らす20歳代では地方移住への関心が高く、移住の受け入れ側に当たる5万人未満の市町村でも施策推進を求める声が多かった。
 同省ではこうした意見を踏まえ、都市機能の集約化やコミュニティー維持などによる持続可能な地域づくりに引き続き取り組むとした。この他、住宅の確保など、高齢者が安心して住まい続けられる環境の整備や、子育て世代のワークライフバランスを支える住まい方の支援を進める。

提供:建通新聞社