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2018/06/21

官製談合 過去10年で81機関で発覚

 公正取引委員会は、官製談合防止に関する全国の発注機関の実態調査報告書を公表した。職員を入札談合に関与させないため、発注担当の職員を長期間にわたって同一ポストに配置しない「人事上の配慮」を行っている発注機関は、国・都道府県・政令市で70%を超えたものの、人口5万人未満の地方自治体は20・1%だった。回答した1768機関のうち、過去10年で官製談合が発覚した発注機関は81機関だった。
 調査は、発注機関の職員が入札談合に関与した官製談合事件が依然として発生していることを踏まえ、昨年12月に7年ぶりに行った。全国の公共事業の発注機関2018機関のうち1768機関が回答した。
 発注担当職員が長期間同じポストにとどまるらないよう、人事上の配慮をしている発注機関は、国で72%、都道府県・政令市で73・8%、政府出資法人で79・8%だった。地方自治体は「人口20万人以上」が53・7%、「人口5万人以上20万人未満」が37・4%、「人口5万人未満」が20・1%だった。
 具体的な取り組みとして「建設業許可部局など事業者と関わりの深い部署は原則3年で異動」「契約事務担当者の担当業務(工事、役務、物品)を1年でローテーションする」といった回答があったという。
 発注関係事務(設計、積算、業者選定、監督、検査など)の外部委託は、都道府県・政令市の50%、人口20万人以上の自治体の31・4%、国の機関の30%などで実施されている。ただ、情報漏えいへの対策は「契約書に秘密情報の漏えい禁止を記載」としている発注機関が多い。

提供:建通新聞社