国土交通省は、建築基準類の整備に民間のノウハウを活用する「建築基準整備促進事業」で、2018年度事業として15テーマを採択した。このうち、新規事業には「主要構造部の防耐火性能等に関する大臣認定使用基準の検討」など10テーマを選んでいる。19年春の報告会で各事業の成果を発表する。
建築基準整備促進事業は、国交省が建築基準を整備する際に必要な調査項目を示し、公募で選んだ民間事業者が基礎データ、技術的知見の収集・蓄積、技術基準の原案の資料作成などを担う。
18年度に新規事業に選ばれた10テーマは次の通り。
▽木造建築物の耐力壁に係る基準の合理化に関する検討―ドット・コーポレーション、京都大学生存圏研究所
▽基礎の耐震設計における改良地盤等の評価法の合理化に関する検討―建築性能基準推進協会
▽長周期地震動に対する超高層鉄骨造建築物の安全性検証法に関する検討―鹿島建設、小堀鐸二研究所、北九州市立大学
▽鉄筋コンクリート造の限界耐力計算における応答変位の算定精度向上に向けた建築物の振動減衰性状の評価方法の検討―堀江建築工学研究所、東京大学地震研究所、山口大学大学院創成科学研究科、名古屋大学大学院環境学研究科、名古屋大学減災連携研究センター、防災科学技術研究所・兵庫耐震工学研究センター
▽エネルギー消費性能に関連する標準的な室使用条件の設定に関する検討―日建設計総合研究所
▽住宅における蓄電・蓄熱された電力・熱の評価の基盤整備―東京大学大学院工学研究科、住環境計画研究所
▽新設地域熱供給プラントの一次エネルギー換算係数に関する検討―日本環境技研、日建設計総合研究所、三菱地所設計、日本設計、日本熱供給事業協会
▽屋根・軒裏の開口部等の建築物の部分における防火措置の検討―日本建築防災協会、アイエヌジー
▽主要構造部の防耐火性能等に関する大臣認定使用基準の検討―建築性能基準推進協会
▽多様な設計ニーズに配慮した避難安全確保に係る規定の合理化に関する検討―日本建築防災協会、アイエヌジー
提供:建通新聞社