国土交通省は5月14日、リニア中央新幹線の開業効果の最大化を議論する「スーパーメガリージョン構想検討会」を開き、検討会の中間報告(骨子案)を提示した。骨子案では、リニア中央新幹線の中間駅周辺が大都市への通勤、住み替え先などの選択肢となると提唱。その効果をさらに高めるため、中間駅を交通結節の核として強化する必要性を訴えている。
この検討会は、2027年開業予定のリニア中央新幹線(東京〜名古屋間)が国土構造に与える影響を分析、開業による経済効果を最大化する目的で昨年9月に発足したもの。今夏に中間報告、19年夏に最終報告をまとめる予定。
中間報告の骨子案では、リニア中央新幹線の開業で移動時間が短縮すると、対面の機会や交流時間の拡大が見込まれ、都市と地方、都市と都市をつなげた新たなビジネススタイルやライフスタイルが生まれると提言。
中間駅周辺では、住民生活を制限していた距離・時間の壁が低くなり、大都市で働きながら地方で生活したり、ライフステージに応じた住み替えも可能になるとした。中間駅の発展に向け、中間駅から南北に伸びる高速道路ネットワークの形成、航空を活用したネットワークの形成、東海道新幹線の新たな活用なども想定されるとしている。
提供:建通新聞社