2017年度(18年3月末時点)の建設業許可業者数が前年度比0・1%減の46万4889業者となったことが、国土交通省の調べで分かった。前年度から565者の減少とほぼ横ばいとなっており、建設投資の回復で許可業者数が下げ止まる傾向がさらに強まった。新規許可業者は4%増の2万1035者と4年連続で増加している。16年6月に新設した解体工事業の許可業者は112・6%増の2万9335者だった。
建設業許可業者数は、1999年度のピーク時と比べると13万6091者の減少(22・6%減)で、77年度の水準まで落ち込んでいる。
ただ、1994年度に許可の有効期間が3年から5年に延長されたため、許可業者数は年度によって更新業者数に差があり、これが増減に大きく影響する。17年度は更新期限を迎える業者が多く、業者数が減少するサイクルに当たるが、同じく更新期限を迎える業者が多かった5年前の12年度と比べ、減少した業者数は24分の1に縮小した。
新規許可業者数の増加は13年度以降4年連続で、一方の廃業した業者数は3・6%減の2万1600者と2年連続で減少した。建設業以外の営業を行う兼業業者は1%増の13万0055者。許可業者全体に占める割合は0・3ポイント増の28%で、許可業者数がピークだった1999年度と比べると6・7ポイント上昇している。
都道府県別で許可業者数が増加したのは、宮城県(2・2%増)、大阪府(1・3%増)、愛知県と沖縄県(0・9%増)など。許可業者数は、東京都の4万2730者、大阪府の3万7454者、神奈川県の2万7342者の順に多い。反対に許可業者数が最も少ないのは鳥取県の2064者で、島根県の2796者、高知県の2932者が次いで少ない。
業種別で前年度から許可件数が増えたのは24業種で、上位3業種は解体工事業の1万5537者増(112・6%増)、塗装工事業の2493者増(4・4%増)、とび・土工工事業の2381者増(1・5%増)。解体工事業は、19年5月末までとび・土工工事業の許可で工事を請け負うことができる経過措置があり、経過措置の最終年度に当たる18年度の許可件数がさらに増加する可能性もある。
提供:建通新聞社