建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は、会員団体の所属企業などを対象とする「2017年度社会保険等加入状況に関する調査報告書」をまとめた。12年度の調査開始時と比べ、加入率(労働者単位)は、健康保険が11・1㌽、年金保険が4・5㌽、雇用保険が3・2㌽それぞれ上昇。社員の加入率が堅調に推移したのに対し、社員以外(常用、準直用)の加入率が3保険のいずれも30㌽超の大幅な伸びとなっている。
調査対象は、建専連の正会員34団体に所属する企業とその専属下請け企業の従事者。3426社から約4万7000人の加入状況(適用除外含む)を回答してもらった。
健康保険の加入率は、12年度と比べ11・1㌽増の95・4%で、3保険の中で最も伸び率が高い。社員の加入率は12年度比6・7㌽増の97・1%であるのに対し、常用・準直用の技能者を指す「社員以外」の加入率は34・7㌽増の85・1%と飛躍的に伸びた。
年金保険の加入率は93・6%(12年度比4・5㌽増)。社員の加入率は95・8%(0・2㌽減)と毎年ほぼ一定で推移しているが、社員以外は38・8㌽増の80・5%に上昇。雇用保険も全体の加入率82・6%(3・2㌽増)に対し、社員以外が33・4㌽増の63・3%と大幅な伸び。
一方、法定福利費を内訳明示した見積書(標準見積書)を提出した工事は、回答のあった1344件の工事の83%に上った。前年度から8・3㌽の増加で、標準見積書の調査を開始した14年度と比べると58・9㌽の大幅な上昇。
標準見積書に記載した法定福利費の支払いについては、元請けから「全額支払われた」との回答が73・8%、「減額して支払われた」が12・3%だった。法定福利費が全額支払われた工事の割合は、14年度比で24㌽上昇している。
提供:建通新聞社