建設経済研究所は、4月24日に公表した『建設経済レポート』で、建設業に従事する技術者数の将来推計を行っている。今回は昨年10月の推計を精査した上で、地方ブロック別の推計を追加。2030年の全国の技術者数を15年比で約5万2000人増えると予測する「ケース1」では、全10ブロックのうち、中部、中国、四国の技術者数が減少。30年の技術者数が5万3000人減となる「ケース2」では、北海道、中国、四国の3ブロックで30%以上減少すると予測している。
今回の将来推計は、15年の国勢調査の技術者数をベースに、10年調査と15年調査の技術者数の変化率を乗じた「ケース1」と、05年調査と10年調査の変化率を乗じた「ケース2」の2パターンで算出した。
地方ブロック別では、「ケース1」は全10ブロックのうち、中部、中国、四国を除く7ブロックで技術者数が増加する。北関東、南関東、九州・沖縄の3ブロックは15年の技術者数から20%程度の増加となっている。
一方、全国ベースで技術者数が大きく減少する「ケース2」は全ブロックで15年の数字を下回る結果が出た。中でも、北海道、中国、四国の3ブロックは、それぞれ34・3%減、31・4%減、37・8%減と大幅に減少すると予測している。
提供:建通新聞社