国土交通省は、2018年度に発注する直轄営繕の設計業務委託から、特記仕様書で施工段階の生産性向上に配慮することを求めている。施工の上流にある設計段階でユニット化やプレキャスト化といった生産性を高める工法などの採用を促し、施工段階の生産性向上に取り組みやすくする狙いがある。
直轄の営繕工事では、18年度から現場の生産性を高める「施工合理化技術」を積極的に活用する。発注者指定でICT建築土工、施工BIM、電子小黒板などを活用させる試行を始める他、総合評価方式で施工合理化技術に関する技術提案を求めることを標準化した。
こうした施工段階での生産性向上に取り組みやすいよう、設計者にも生産性向上への意識を高めてもらう。特記仕様書に生産性向上への配慮を明記することで、設計段階からユニット化、プレキャスト化、プレハブ化などの採用を促す。
さらに、新築設計業務(他省庁の執行委任分を除く)に限っては、生産性向上に配慮して採用した工法などを報告書にまとめ、成果品として納品することを求める。生産性を高める設計事例、ノウハウを収集し、今後の設計、施工に生かすのが目的だ。
提供:建通新聞社