国土交通省は4月19日、多様な入札契約の導入や発注方式の見直し、施工時期の平準化に取り組む地方自治体を支援する「入札契約改善推進事業」の公募を開始した。昨年度まで実施していた「多様な入札契約方式モデル事業」の対象を拡大し、共同受注・事務の共同化、施工時期の平準化、地域建設業振興計画の策定なども支援する。支援対象の自治体を6月中旬に選定し、同省の費用負担で建設コンサルタントなどを派遣する。
これまでのモデル事業では、品確法に位置付けられた多様な入札契約方式(複数年契約、包括発注、ECI方式、CM方式など)を導入する自治体を対象に、個別工事の入札契約方式の選定や入札契約手続きを支援していた。
18年度は「入札契約改善推進事業」に名称を変更し、従来の多様な入札契約方式に加え、発注関係事務や地域建設業の産業振興なども支援する。
例えば、発注者の事務負担を軽減する発注方式の改善も支援対象となる。地域維持型契約方式などの包括発注に加え、複数の自治体が地方自治法に基づく共同処理制度(一部事務組合・広域連合、事務委託、連携協約)も後押しする。
国・都道府県に比べて遅れている市町村の発注の平準化も対象となる。適正な工期設定、債務負担行為の活用、繰越制度などを取り入れた年間発注計画の策定を支援する。管内の地域建設業に対する産業政策を強化する地域建設業振興計画を策定する自治体も支援対象となる。
公募期間は5月25日まで。6月中旬に支援対象の自治体を選定した上で、支援事業者となる建設コンサルタントなどを公募する。7月下旬に支援事業者を決め、8月中旬から19年3月まで対象の自治体に派遣する。
提供:建通新聞社