国土交通省が都道府県を対象に行った調査(4月時点)に対し、38団体が建設職人基本法に基づく「都道府県計画」を策定すると回答した。同法では、都道府県に都道府県計画を策定する努力義務を課し、建設工事従事者の安全と健康に関する総合的な施策を推進するよう求めている。計画策定の意向を示した38団体のうち、19団体は18年度中に策定する予定と答えている。
今年3月には、福島県が全国初の都道府県計画を策定した。同県は労働災害の撲滅に向けて実効性ある対策を講じる必要があるとし▽安全・健康に配慮した工期の設定▽労働安全衛生法令の順守・徹底▽労働災害防止対策の強化▽安全衛生教育の促進―などに取り組むとしている。
国交省が行った調査によると、既に計画を策定した福島県を除く38団体が策定の意向を示しており、このうち16団体は具体的な検討に着手していると答えた。計画策定の時期については、18年度が19単体、19年度が1単体、20年度に1団体、残る17団体が策定時期を未定としている。
同省では、都道府県計画を「策定する予定がない」と回答した8団体に対しても、計画の策定を働き掛けるとしている。
提供:建通新聞社