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2018/04/19

ダム再生 北海道、群馬県、長野県が計画策定

 国土交通省が2018に創設した「ダム再生計画策定事業」の支援を受け、北海道、群馬県、長野県がダム再生計画の策定に着手した。同事業は、都道府県管理ダムを対象にダム再生計画の策定費を支援するもの。北海道は佐幌ダム、群馬県は霧積ダム、坂本ダム、道平河ダム、塩沢ダム、長野県は裾花ダムと奥裾花ダムを対象として、ダム再生計画をつくる。
 ダム再生では、運用改善、堤体の嵩上げ、堆砂対策、放流設備の増設、低位放流管の新設などにより、既設ダムを有効活用する。堤体の堤高を2割嵩上げすると、貯水容量を6割増加させる効果が得られる。さらに、ダムの新設に伴う水没地を生じさせることなく、貯水能力を高めることができ、水害の頻発化、渇水の増加にも対応できる。
 18年度は、直轄の雨竜川ダム(北海道)と矢作ダム(愛知県)、水資源機構の早明浦ダム(高知県)を新規で事業化。現在は、直轄・機構管理ダム12事業でダム再生事業を進めている。
 同省は、老朽化が進む都道府県の管理ダムでもダム再生事業を推進するため、18年度当初予算で「ダム再生計画策定事業」を創設。社会資本整備総合交付金で、都道府県によるダム再生計画の策定を支援する。北海道、群馬県、長野県が同事業の支援を受けることが決まり、合計七つのダムでダム再生計画を策定することになった。
 また、国交省は今年3月にダム再生を実施する際の手続き、設計・施工の留意点を「ダム再生ガイドライン」としてまとめた。交付金とガイドラインの活用により、この他の都道府県にもダム再生の実施を促す。

提供:建通新聞社