国土交通省は、下水道への紙オムツの受け入れに向けた検討を開始する。人口減少に伴って生まれる下水道施設の余力を生かし、少子高齢化社会のニーズに対応する。検討に当たって「下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会」(座長・森田弘昭日本大学生産工学部教授)を設置、紙オムツを受け入れた場合の影響や技術的・制度的課題を洗い出し、具体化へのロードマップを固める。第1回検討会を1月31日に開く。
受け入れのためのシステムとしては現在、トイレの中に便座とは別に子供用と大人用の紙オムツを処分できる投入口を設置し、破砕して下水道に入れる、ディスポーザーのような設備をイメージしている。家庭や公共施設、病院などに整備する。
下水道での紙オムツの受け入れについては、2017年8月に策定した「新下水道ビジョン加速戦略」にも盛り込んだ。人口減少によって管きょや処理場などの既存ストックの余裕能力が活用できることから、少子高齢化社会に対応し、受け入れの可能性を検討する。
提供:建通新聞社