厚生労働省は、2017年(1月〜12月)の労働災害発生状況(速報)をまとめた。建設業の死亡者数は293人で、前年同期に比べて16人(5・8%)増加。死亡災害と休業4日以上の死傷者数の合計は1万3839人で、前年同期に比べて64人(0・5%)増加した。
第12次労働災害防止計画(13〜17年)では、建設業は計画期間中に死亡者数を20%以上減少させることを目標として掲げ、建設業界を挙げて労働災害の防止に努力してきたが、対12年同月比では61人(17・2%)の減少にとどまり、あと一歩、目標に届かなかった。
事故の型別に建設業の死亡災害の発生状況を見てみると、最も死亡者が多かったのは「墜落・転落」(127人)で、以下、「交通事故(道路)」(44人)、「崩壊・倒壊」(28人)、「はさまれ・巻き込まれ」(26人)、「激突され」と「飛来・落下」(18人)―の順となっている。
事故の型別に建設業の死亡者数の増減を見てみると、「はさまれ・巻き込まれ」が10人、交通事故(道路)が7人、それぞれ前年より増加しているのが目立つ。
建設業で死傷災害が最も多かった事故の型は「墜落・転落」(4743人)で、次いで「はさまれ・巻き込まれ」(1512人)、「転倒」(1422人)、「飛来・落下」(1362人)、「切れ・こすれ」(1235人)―の順に多くなっている。
事故の型別死傷者数は、「転倒」と「動作の反動・無理な動作」がそれぞれ前年より68人増加。「はさまれ・巻き込まれ」も前年より54人増えた。その一方で、「切れ・こすれ」が74人、「交通事故(道路)」が67人それぞれ前年より減った。
提供:建通新聞社