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2017/12/15

技能者の能力評価 経験、資格でレベル分け

 国土交通省は12月14日、建設キャリアアップシステムを活用した技能者の能力評価基準を検討する「建設技能者の能力評価のあり方に関する検討会」の2回目の会合を開いた。国交省は、システムで客観的に把握できる保有資格と就労経験をポイント化し、技能者のレベルを4段階で評価する方向性を提示。この評価を土台として、企業単位で行うマネジメント力などの評価を加え、技能者の処遇が決まる流れをつくるとした。
 2018年4月に登録を開始する建設キャリアアップシステムには、業界統一のルールで技能者の就業履歴や保有資格が蓄積される。国交省は、システムを活用した能力評価基準を定めた上で、システムに登録した技能者に技能レベルに応じて色分けしたICカードを配布し、技能が適正に評価される環境を整える。
 14日の会合で、国交省は技能者の能力を構成する要素が、経験、知識・技能、現場で発揮する能力の3点にあると整理。このうち、経験、知識・技能は、システムに登録される就業日数と保有資格で客観的に把握できるとして、これら二つの要素で技能をレベル分けする考えを示した。
 現場で発揮する能力(リーダーシップ、マネジメント能力、応用力など)は、各企業が主観的・相対的に評価。システムを活用したレベル分けと企業単位の評価を合わせ、技能者の具体的な処遇を決める。
 システムに蓄積された保有資格と就労経験は、ポイント化して積算する。資格は、職種固有の技能を計る資格(登録基幹技能者講習、技能検定)を基礎として評価。特定の危険・有害作業を行うための資格(免許、技能講習など)は、就業日数と合わせて評価する。
 就労経験の評価では、就業日数に応じてポイントを加算。特定の危険・有害な作業を行うための資格を保有し、より高度な作業に従事している技能者は、就業日数のポイントを上乗せする。
 検討会は、18年1月29日に開く次回会合で論点を整理し、同年3月に中間報告をまとめる予定だ。

提供:建通新聞社