国土交通省は、10〜11月に全国8ブロックで開いた「地方ブロック土木部長等会議」で、都道府県・政令市とICT土工、週休2日工事の課題について意見交換した。ICT土工ではICT建機の供給量や受注者向けの講習機会の不足、週休2日工事では間接工事費の補正と実態との乖離(かいり)を課題に挙げる都道府県・政令市が多かったという。国交省は、都道府県・政令市が指摘した課題を今後の制度改善に反映させたい考え。
土木部長等会議は、国交省幹部と都道府県・政令市の土木部長らがブロックごとに集まり、毎年春・秋の年2回開かれるもの。10〜11月に開いた秋季の会議では、建設現場の働き方改革やi−Constructionの推進などをテーマに都道府県・政令市と意見を交わした。
ICT土工は、都道府県・政令市67団体のうち48団体が実施しており、2017年度は合計で約480件を対象とする予定。都道府県・政令市からは、ICT建機の供給量に地域差があるため、積算上のリース料と実態に乖離(かいり)が生じているといった課題を指摘する意見があった。
また、ICT土工の施工管理に精通した受注者が少ないため、国交省に講習会の機会を増やすよう求める声もあったという。
週休2日工事は、都道府県・政令市38団体で実施。都道府県・政令市の発注する週休2日工事では、直轄工事に適用されている間接工事費の補正が実態に合わないとして、設計変更を求める受注者もいた。工期の前倒しを求める地元住民もいるため、週休2日を適用しにくい現場も多いという。週休2日で収入が減る日給月給の技能者への対応を求める声もあった。
提供:建通新聞社