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2017/11/14

技能者の能力評価 検討会が初会合

 国土交通省は11月13日、建設キャリアアップシステムに登録される就業履歴・資格情報を活用した技能者の能力評価について話し合う「建設技能者の能力評価のあり方に関する検討会」の初会合を開いた。システムが運用を開始する2018年秋までに、技能者の能力評価制度と専門工事企業の評価制度の枠組みを合わせて示し、19年度に制度の運用を開始する。
 建設キャリアアップシステムは、技能者が経験・技能に応じて適正に評価され、建設企業の経営を安定化するインフラとして構築する。11月6日の運営協議会で、技能者・事業者の利用料金を決定しており、来春の登録開始、来秋の運用開始を目指している。
 検討会では、システムに業界統一ルールで蓄積される技能者の就業履歴や保有資格を活用し、各技能者を客観的に評価する基準を検討する。初会合の冒頭で鈴木英二郎大臣官房審議官は「全技能者がシステムに登録し、全ての現場でシステムを導入するには、システムのメリットを説明できなくてはならない」と述べ、能力評価基準を策定する重要性を訴えた。
 国交省は初会合で、技能者の能力評価が職種ごとのスキルを計る客観的な基準を目指すとし、個々の技能者の賃金は雇用する事業者が決めるという前提で制度を構築する考えを改めて提示。
 技能者のレベル分けは、4段階をベースに検討し、レベル1を「見習い(新規入職者)」、レベル2を「一人前」、レベル3を「職長」、レベル4を「登録基幹技能者」とすることを想定している。今後、明確な定義のないレベル2の「一人前」、レベル3の「職長」に求められる資格・経験年数について、建設業団体などから現状を聞く。
 検討会は、2017年3月までに中間報告をまとめる。18年度に入り、技能者の能力評価と連動した専門工事企業の評価制度の検討を本格化し、18年秋までに評価制度全体の枠組みを決める。

提供:建通新聞社