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2017/11/09

総合評価に最低制限 指摘対象は23団体

 会計検査院は11月8日に公表した2016年度決算検査報告で、総合評価方式の適用工事に誤って最低制限価格を適用し、評価点の最も高い応札者が失格となった工事が地方自治体23団体の発注した約640件であったと指摘した。地方自治法施行令では、総合評価には低入札価格調査基準価格を設定することを求め、最低制限価格の設定を認めていない。総務省・国交省は是正を求める通知を全自治体に送付済み。
 自治法施行令では、総合評価の適用工事に調査基準価格を採用する規定がある。最低制限価格を採用すると、総合評価の技術・価格の評価点が最も高くても、最低制限価格を下回れば一律に失格になるため。
 会計検査院は、社会資本整備総合交付金の交付を受けた自治体の発注工事5081件(当初契約金額5000万円以上)で検査を実施。この結果、総合評価に最低制限価格を誤って適用していた工事は、68団体が発注する2301件と検査対象の45・3%に上った。さらにこのうち23団体が発注した約640件の工事は、総合評価の評価点が最高であった応札者が、応札額が最低制限価格を下回ったために失格となっていた。
 国交省と総務省は、9月29日に全ての自治体に総合評価への調査基準価格の適用を求める通知を発出。通知では、調査基準価格には失格基準を併用するなど、実効性の高いダンピング対策を講じることも求めている。
 検査院の指摘を受けた23団体は次の通り。
【都道府県】
 ▽東京都▽京都府▽神奈川県▽愛知県▽兵庫県▽和歌山県▽鳥取県▽長崎県
【市区町村】
 ▽埼玉県吉川市▽東京都昭島市▽神奈川県藤沢市▽愛知県岡崎市▽同県安城市▽京都府舞鶴市▽鳥取県米子市▽同県境港市▽北九州市▽福岡県大牟田市▽長崎市▽東京都目黒区▽同板橋区▽和歌山県みなべ町▽同県日高川町

提供:建通新聞社