全国中小建設業協会(全中建、豊田剛会長)は、時間外労働時間の罰則付き上限規制の建設業への適応をにらみ、「働き方改革及び生産性向上に関する特別委員会」(委員長・朝日啓夫副会長)を協会内に設置することにした。理事会で決めた。これに合わせ豊田会長は働き方改革に関して、「会員企業一丸となって実行することが大切だ」とするコメントを明らかにした。
同特別委員会では、会員企業での労務管理や長時間労働の是正、週休2日制の導入など対応策を検討する。早ければ年内に一定の方向を示す方針だ。併せて、建設業の生産性の向上に関して、現場での工夫や取り組みを検討していく。
また、全中建では今回、「会員拡大・増強に関する特別委員会」(委員長・土志田領司副会長)の設置も決めた。全中建の会員は現在、ピーク時の3分の1に減少している。今後も減少が続くと協会運営にも支障を及ぼしかねないとして、会員の拡大・増強策を検討する。
【働き方改革の取り組みについての豊田会長のコメント】
政府の「働き方改革実現会議」の実行計画を実施するためのガイドラインが策定されるなど、業界を挙げての取組が待ったなしの状況となっている。
時間外労働時間の規制については、5年の猶予期間を経て実施されることを踏まえ、当協会としても具体的な取組・ロードマップについて検討し、会員企業一丸となって実行することが大切であると思慮される。
そのためには、適正な工期の設定、週休二日制導入を加味した工事の発注、時間外労働時間の是正など検討委員会においてしっかりと検討し、業界一丸となって取組むよう努めたい。
提供:建通新聞社