国土交通省は8月31日、生産性革命本部の6回目の会合を開き、生産性革命プロジェクト20事業の進捗をフォローアップした。i−Constructionについては、ICT施工を導入している3工種(土工、舗装、浚渫)の合計で、前年同時期の1・6倍となる1000件以上を公告する予定。新技術の現場実装やICT施工の受注者を対象とする大臣表彰制度の創設など、ICT導入による建設現場の生産性向上を引き続き推進する。
2016年3月に発足した生産性革命本部では、i−Constructionなどの20事業を生産性革命プロジェクトに位置付け、各分野の生産性向上を進めている。
i−Constructionでは、昨年度に導入した土工に続き、17年度から舗装と浚渫の分野にもICT施工を拡大。現時点で、ICT土工・約900件、ICT舗装・約90件、ICT浚渫工・約30件の計1020件の直轄工事を公告する見通しだ。
建設現場のニーズと新技術のシーズのマッチングも進めており、今後は現場実装にも力を入れる。新技術を開発する企業・大学に対する建設技術研究開発助成制度では、i−Constructionを推進する17技術を新規採択した。直轄工事におけるICT施工の受注者を対象とする大臣表彰制度「i−Construction大賞」も創設し、初の表彰式を今秋開く。
この他、既存ダムを有効活用する「ダム再生」では、18年度概算要求で、雨竜川ダム(北海道)、矢作ダム(愛知県、岐阜県)、早明浦ダム(高知県)の関連経費を新規に要求。概算要求では、新たに「ダム再生計画策定事業」を創設し、堰堤改良事業を社会資本整備総合交付金の交付対象に追加する。
「インフラメンテナンス革命」では、産学官民によるインフラメンテナンス国民会議が今年7月に優れた新技術28件を表彰。今秋には2回目の受賞者を公募する予定。
提供:建通新聞社