建設業振興基金は、離転職者や未就職卒業者らに職業訓練を行い、建設業への就職をあっせんする「建設労働者緊急育成支援事業」の2016年度実績を明らかにした。16年度の修了者は988人で、このうち754人が就職を決めた。就職率は76・3%。15年度からの累計の就職者数は1140人になった。
同事業では、厚生労働省から事業を受託した振興基金が全国21カ所に拠点(中央拠点1カ所、地方拠点20カ所)を設け、離転職者、新卒者、未就職卒業者らに職業訓練(104コース)を行うとともに、職業訓練の修了者に就職のあっせんを行う。15年度から5年間の期限付きで実施している。
事業開始2年目の16年度は、定員1300人に対し1031人が受講した。修了者は988人、就職者は754人といずれも厚労省が設定している事業目標を達成した。修了者の平均年齢は33歳。年齢階層別では、19歳以下が24%、20〜29歳が20%、30〜39歳が23%、40〜49歳が21%などとなっている。
就職者の進路では、土木作業員の212人が最多で、躯体系の型枠・とび・鉄筋工の122人、大工・左官・配管工の119人、重機オペレーターの98人が続いている。建設業以外の企業に就職した修了者も128人いた。雇用形態別では、常用が就職者全体の9割を占める672人だった。 振興基金は、17年度も同事業を厚労省から受託しており、北陸、近畿、中国の3カ所で拠点を増やし、24カ所で事業を展開している。
提供:建通新聞社