全国知事会(山田啓二会長)は7月20日、松本純防災担当相に「平成29年7月九州北部豪雨」に関する緊急要望を行った。激甚災害への早期指定に加え、公共土木施設などの災害復旧事業に当たり、原形復旧ではなく、再度災害を防止する改良復旧を積極的に推進することを求めた。
全国知事会の危機管理・防災特別委員長を務める鈴木英敬三重県知事、大曲昭恵福岡県副知事、安東隆大分県副知事が松本防災担当相に要望書を提出した。
インフラの災害復旧では、被災した施設を被災前と同じ位置・寸法・材質で復旧する「原形復旧」を原則とし、災害査定で決定される金額も原形復旧に必要な額までとされている。全国知事会では、被災状況によっては施設の統合などを図る「改良復旧」を積極的に採用し、再度災害の発生を防ぐよう求めている。
また、今回の豪雨災害で発生した漂流・漂着物、土砂、海底の堆積物の改修・処理などの災害廃棄物について、国の費用負担で緊急に実施することを要請。被災した中小企業・小規模事業者が迅速に事業を再開できるよう、セーフティネット保証4号の対象地域の拡大、生産施設・機械の復旧支援を行うことも求めた。
提供:建通新聞社