国土交通省は、公共工事等における新技術活用システムの2016年度の活用実績をまとめた。16年度に新技術を活用した直轄工事は延べ1万8748件と過去最高になった。新技術活用率も44・3%と過去3番目に高い水準を記録。施工者の技術提案で新技術を活用する「施工者希望型」が占める割合が前年度比1・5ポイント増の92・6%と大半を占めている。
16年度に発注された直轄工事1万1654件のうち、新技術を活用した工事は5157件で、活用された新技術は延べ1万8748件だった。総工事件数に対する新技術活用件数の割合は44・3%で、前年度を0・2ポイント下回った。
新技術の活用件数を工種別に見ると「コンクリート工」が最多の3894件で全体の21%を占めた。次いで、仮設工の3711件(20%)、土工の2167件(11%)、共通工の1651件(9%)、道路維持修繕工の1483件(8%)の順に活用件数が多い。
16年度に活用件数が最も多かった新技術は、推奨技術にも選ばれているユニット型仮設昇降機材の「ラク2タラップ」。この他、車載トイレの「軽トラック積載対応型屋外可搬式トイレユニット」、洗い出し不要の打ち継ぎ処理剤の「ジョインテックスCT−400」などが続いている。 発注者が活用を義務付ける発注者指定型に限ってみると、コンクリート製残存型枠の「残存型枠工法『残存型枠プロテロックピアスワンダー』」の活用件数が最も多くなっている。
提供:建通新聞社