建設分野の技能実習を修了した外国人に最長3年の滞在を認める「外国人建設就労者受入事業」がスタートして丸2年が経過し、同事業を利用して日本に入国した外国人建設就労者数が1480人(3月末時点)になった。受け入れ企業は602社。2016年度の1年間で1086人が入国するなど、2年目に入って入国者数が倍増した。認定済みの適正監理計画によると、17年度末までに2900人程度が入国する見通しだという。
外国人建設就労者受け入れ事業は、東京五輪の関連工事や東日本大震災の復興事業で一時的に増加する建設需要に対応するため、15年4月に20年度末までの時限措置として始まった。技能実習2号の在留資格で日本に滞在した外国人に、技能実習と別枠で最長3年の在留資格を与える。
今年3月末までに入国した外国人建設就労者を職種別に見ると、最多はとびの268人で、鉄筋施工(251人)、建築大工(223人)、溶接(190人)、型枠施工(168人)を合わせた5職種で全体の7割超を占めている。
国籍別では、11カ国から受け入れており、このうち▽中国572人▽ベトナム323人▽フィリピン292人▽インドネシア233人―の4カ国から受け入れた外国人建設就労者が9割超を占める。地域別の入国者数は、関東の679人、中部の300人が突出している。 外国人の日本への受け入れをめぐっては、技能実習生の滞在延長を認める「技能実習制度適正化法」が今年11月1日に施行される。優良な受け入れ企業・監理団体に限定した「技能実習3号」を設け、現在は3年間の実習期間を最長5年に延長できるようになる。
提供:建通新聞社